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山一證券でMMF

1997年山一證券は自主廃業しました。社長であった野澤正平氏は記者会見のカメラの前で「社員は悪くありません。悪いのはすべて経営陣です」と号泣しながら頭を下げました。この「号泣会見」には賛否両論が巻き起こったが、野澤氏は自主廃業のわずか3カ月前に社長に就任したばかりで、就任当時は2600億円にものぼる簿外債務の存在すら知らなかった。

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私が初めて証券口座を作ったのは山一證券でした。口座を開設した理由は銀行の金利より高いMMFMoney Management Fund)で運用する為です。当時は今のようにインターネットで株取引を行う仕組みは無かったので、株の売買は証券会社を通すのが普通でした。

山一證券を選んだ理由は、特になく買物に行った時にたまたま近くにあった為です。銀行以外でお金を預けるのは初めてだったので、口座開設の時はとても緊張した思い出があります。大きな額を運用する訳でもなかったので、粗雑に扱われるのではないかと少し不安もありましたが、受付の女性店員は丁寧に対応してくれました。

数年後に自主廃業のニュースを聞いた時はやはり驚きました。銀行や証券会社は潰れないと思っていたのと、この先日本の企業はどうなっていくのだろうかと漠然とした不安感がありました。

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自主廃業が公表された後、最後まで会社に残り経営破綻の真相を追究しながら精算業務に奔走した、社員たちの物語を描いたのがノンフィクションン「しんがり 山一證券 最後の12人」(清武英利著、講談社)が2015年9月、WOWOWでテレビドラマ化されました。

テレビドラマはリアルタイムでみてました。なかなか興味深くこれが実話なのかと驚きの場面もいくつかありました。エキストラの中には元山一證券の社員が出演しているそうです。

この数年後にネット証券で株式売買がスタートします。山一證券の破綻はバブルの崩壊と社内の不正行為によるものです。同時に日本の企業の終身雇用と年功序列の終焉でもありました。

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