確定申告書の提出を終え決算発表が続いている状況。兼松エレクトロニクスのTOBに続いて、8日取引終了後にイハラサイエンス(5999)がMBO(経営陣が参加する買収)による株式の非公開化を目指すことを発表。TOBを実施(買付期間は2月9日から3月24日まで)し、TOB価格は1株2980円とのこと。
今までの経験からTOBになった個別銘柄は市場で売却してきた。兼松エレクトロニクスもTOB価格6200円だったので6190円で売却済。
今までTOB発表後にTOB価格を上回る株価になった事は一度もなかったが、今回のイハラサイエンスはちょっと状況が異なるようだ。発表翌日9日はストップ高で、10日の終値が3005円とTOB価格2980円を上回っている。
ヤフーファイナンスの個別銘柄掲示板を見ると「今回のTOBは破格の超安値」だそうで、TOBに応募するべきでない旨の内容が投稿されていた。BKさんという方が投稿されていて内容も分かりやすく参考になった。詳細は直接見てもらえればよいので、TOB価格を上回って取引される場合の部分だけ引用させていただく。
TOB銘柄でTOB価格を上回って取引される銘柄は、「TOB価格が不当に安すぎるので、訂正される期待」を理由に取引されるケースが多いです。
もちろん、TOB期間中は、下値保証付きのTOB博打という人たちもいます。日医工なんか、TOBが撤回されるリスクすらあったのに(おそらく撤回はもうありえないですが)TOB下値保証と認識した人たちが投機的売買を行っています。
公平適正なTOB価格の場合、TOBに応募する手間があるため、市場ではTOB価格を1円~数円下回って取引されるのが通例です。
わずか100株だけの保有だが、今回はぎりぎりまでまってから売却するかどうか決めてみたいと思う。TOB価格2980円も2018年の高値で買付する側からみれば「これなら文句もでないだろう」的な思惑も勘繰りたくなる。
企業価値を適正に反映していたならTOB価格を上回る株価になる事はないだろう。収益性も成長性も見込めると判断して購入したのに、最後に株主をがっかりさせるような上場廃止は勘弁してもらいたい。